脂肪吸引が一般的な美容整形として認識され、SNSでも多くの投稿がされるようになっています。脂肪吸引を行うクリニックが増えており、安さや吸引量をアピールしたSNS投稿や広告が多くみられるようになっている一方で、仕上がりの不満により、ご相談に来られる方も多くなっています。今回は失敗例の一部をご紹介します。
太ももの臀部を支える脂肪の取り過ぎにより、お尻が下がっており、お尻の外側の脂肪を取り過ぎたことにより、不自然な窪みができています。

写真左:お腹の吸引が不均一、筋肉の走行を意識しない吸引により、凸凹した印象になっています。
写真右:臀部の脂肪の吸引ムラ、大腿外側の脂肪の取り過ぎにより、筋肉が際立ってしまっています。

大腿外側を吸引し過ぎたことにより、筋肉が際立っています。

少量の脂肪吸引にも関わらず、片側に3か所の傷がつけられ、創縁を愛護的に扱っていなかったため、瘢痕がしっかりと残っています。通常は、脚の付け根(ビキニライン)にポート創部を置き、創縁を愛護的に扱い、
目立つ瘢痕がつかないようにします。

吸引後の弛み感を考慮しない脂肪吸引により、術後しばらくたってからの弛み感を後悔する方が増えています。
脂肪吸引はダイエットではありませんので、量がいくつ取れたかにこだわるのはナンセンスと考えます。
過剰な脂肪吸引は皮膚の余り感が強調され、見栄えが悪くなる恐れがあります。
「根こそぎ」「ペラペラ」脂肪吸引は可能ですが、私からはご提案しません。希望される方は熟慮の上で、お伝えいただければと思います。

脂肪吸引は常に『皮膚の弛み』との折り合いの付け方が大事になります。
①たるみが気にならないように、少し浅い層を残して吸引を終える
②たるんでも良いから、出来る限りしっかりとる
どちらにするのか、術前にすり合わせが必要です。
①吸引後もまだ掴める脂肪があるような気がして、取り残し感がある
②下の写真のように、波打った感じ、凸凹感が残る可能性がある


二の腕の脂肪吸引は、「たくさん取れば細くなる」という単純な施術ではありません。
「とれるだけとって欲しい」と切望される方も少なくありませんが、脂肪吸引による皮下の線維化(癒着)が表面に響くようになります。
特に50代以降では、皮膚の質まで考慮したデザインが非常に重要です。無理に吸引量を増やせば、確かに細く見えるようになりますが、
・腕を上げた時のひきつれ
・索状瘢痕(ロープ状の硬い線)
・筋肉の隙間が浮き上がってくることによる凹凸や皮膚のたるみ
といった醜形につながることがあります。
そのため当院では、皮膚の弾力・年齢・脂肪量を総合的に評価し、「細さ」と「自然な仕上がり」のバランスを重視しています。
皮膚のハリが十分保たれている方では脂肪吸引単独でも良好な結果が期待できますが、皮膚の弾力が低下している方では、むしろ皮下脂肪は適度に残して、エンブレイスRFなどのタイトニング治療を併用することで、皮膚収縮を促し、より美しい仕上がりを実現できます。

二の腕の過度の脂肪吸引により、左腕に引き攣れが生じています。
腕を上げ「T字」にした状態でのビフォーアフター写真をSNSでよく見かけますが、このような引き攣れを隠して、1方向だけの画像となっていることも少なくありません。


カリカリにしようとする過度な脂肪吸引や、ベイザーを用いない脂肪吸引での取りムラが生じると、筋肉の隙間が凹んだり、歪な印象になることがあります。

特にお腹の脂肪吸引では、皮膚の余りによる「たるみ」「皮膚のシワ」が生じることがあります。エンブレイスを併用して、少しでも弛みの印象を和らげることが好ましいと考えます。
(↓40代女性)

ただし、エンブレイスでの皮膚タイトニングも限界があります。

脂肪豊胸で、誤った入れ方をすると「しこり」となります
